
今日7月26日(水)から31日(日)まで、一宮七夕まつり「葵にぎわい広場」が開催されます。
場所は市役所西、本町通り中ほどの「オリナス」すぐ裏手です。
昨日は終日雨のなか、ダスキン岐阜のスタッフたちが会場を設営しました。
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「葵にぎわい広場」の前身「にぎわい広場」は1999年から2011年まで13回、一宮七夕まつりの際に毎年開催されてきました。今の市役所本庁舎が建つところにあった「新柳公園」が会場です。
私たちは1999年の七夕まつりで「どすこいライブ」を立ち上げました。どこの馬の骨かも分からぬ人々が集まった市民活動グループで、七夕まつりで自分たちが楽しめる企画を作り、公共の場所で開催し、皆で楽しもうというものでした。場所は真清田神社裏の大宮公園内にある土俵です。
当時開業した尾張ブルワリーと一宮市伝馬通り3丁目商店街振興組合の人たちがドイツオクトーバーフェストを見学し、翌年からスタートしたのが「にぎわい広場」でした。公共の公園を利用し、七夕まつりで憩える場所、楽しめる場所、ゆっくりできる場所をとの意図で始まった「一宮オクトーバーフェスト にぎわい広場」です。食べ物も飲み物も含め、経営は尾張ブルワリーの関係者でした。私たち市民活動グループは、当初の2年はステージの管理のみをしていました。
この「にぎわい広場」や「どすこいライブ」さらに今の志民連いちのみやの前身となる「まち遊び総研」の活動などが元となって、2001年6月には「杜の宮市」がスタートします。
この同じ2001年、尾張ブルワリーが「にぎわい広場」の運営から手を引くことになります。商店街の方から私たち市民活動グループに、杜の宮市のようなやりかたで「にぎわい広場」を存続させることはできないかという話をいただきました。
杜の宮市を立ち上げる手探りの闇夜の中にいながら、同時に「にぎわい広場」の継続に挑戦することにしました。予算を3分の1に削り、多様多層な諸力・資源を集約し、すべてボランティア運営として再構成するプランです。お金が無いのでレンタルのテントも自分たちで建て、何から何まで手作りで、土俗的な風景に切り替えての再出発でした。
そしてそれからは、いろいろな訳の分からないヒトとカネとマチのリアルな姿に右往左往しつつ2011年まで継続しました。その間、主催者は4回変わりました。運営は変わらず「ラブたな〜七夕まつりを愛する志民の会」です。
この「にぎわい広場」は、七夕まつりのメイン会場からは離れていました。隣接する一宮市役所の方々にたくさん来て支えていただいたのですが、同時に毎年、この「にぎわい広場」をこそ目指して来てくださる方が増えていきました。安全安心な食べ物、喧噪から少し離れた落ち着いた場所、良質で楽しい音楽、フレンドリーな運営・・・こうしたものが評価されたのだと思います。そこで人々は休み、憩い、また祭りのメイン会場へと繰り出してもいきます。
メイン会場から離れた場所でやるため、人の動線でいうと、本町通りを抜けて真清田神社へ行くタテの「線」から、本町を通り越して東西に行くヨコを踏まえて「面」としての回遊性を確保していくことになりました。
これは志民連いちのみやの「まつりづくり」のミッションである「滞留性と回遊性の確保」という概念の整理と実証に向かいます。またドコデモダレデモ自分たちの市民七夕まつりを目指す「ラブたな〜七夕まつりを愛する志民の会」のムーブメントへと繋がりました。
駅から離れた場所で、まつりに「滞留性と回遊性」をつくり、「面としての七夕まつり」を目指すというミッションは不変で存在していたはずですが、市役所建て替えで新柳公園は閉鎖され、代替の場所も提案されませんでした。ただその前から「結びの宮市」がスタートしていました。一宮駅と本町通りを結ぶ、かつてのメインルートであった「結び小路」一帯の七夕活性化を図る活動です。そのエリアにあった駐車場を活用して小規模で「にぎわい広場」と同じような「滞留性と回遊性」の空間を造っていきました。
そこは「結びの宮市」を提案した人と、当時の「ラブたな」を支えてくれた人、若くして亡くなったその二人の名前をつなぎ「ひびのぼるサンライズ広場」と名付けました。
ずっと続けてきた「どすこいライブ」は、土俵の工事の関係で今年初めて中断しました。
これも続けてきた「サンライズ広場」は、何かの理由でできなくなりました。
ラブたなが直接に運営する催事は「葵にぎわい広場」だけ。これが「葵にぎわい広場」スタートの年です。
2016年、「新柳公園」は「葵公園」として生まれ変わりました。これにあわせ、愛知県商店街振興組合連合会一宮支部が主催し、ラブたなが企画運営する形で「にぎわい広場」も「葵にぎわい広場」として生まれ変わります。5年ぶり。
「葵にぎわい広場」は、見た目は休憩所、ビアガーデン、無料休憩所にミニステージという「イベント」そのものです。ただそこにこめられたまちへの想い、七夕まつりへの想い、地域への想いは長く深く強いものがあります。私たちはそれを「まつり」だと思っています。
イベントでなくまつり。大きなイベント「一宮七夕まつり」の中の、小さな「まつりづくり」。その長く深く強いものを丹田に沈めつつ、私たちは今日から5日間、思いっきり楽しい空間づくりを、私たちも楽しんで運営していきます。楽しさの中に、少しだけ、まちの明日のようすを見つめつつ。
「葵にぎわい広場」で、是非お会いしたいです!
今年も、来年も、その先も。
(写真は雨の中、建ちあがっていく葵にぎわい広場のテント)